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執筆者の写真Yuko NITTA

国産CBDブランド「ワララ」に期待




前回、「CBD製品は適法?違法?あいまいな理解を整理します」という記事で、現状、日本で流通している大麻草から作られているCBD製品については、「適法だ」と確信を得て取引することはなかなか難しいと書きました。


この理由は、端的に言うと、以下のようなものでした。

  • 自分は輸入者という立場である以上、海外生産者が「本当に」大麻草の成熟した茎又は種子のみから製品を製造しているかを確認することは難しい(※ 成熟した茎又は種以外(主には葉や花)から抽出されたCBD製品は、大麻取締法の「大麻」に該当し違法です。)

  • 厚生労働省が「大麻に該当しない」と回答し輸入を許可した場合でも、国内の抜き打ち検査などで THCが検出される可能性がある

 

これに関係する記事があったので紹介します。


WWDに、日本でCBDブランド「ワララ(WALALA)」を立ち上げた柴田マイケル空也さんのインタビュー記事がありました。


「柴田:日本の法律では大麻草の葉を使うことが禁じられており、茎と種からのみ抽出した成分でなければならない。米国から日本へ原材料を輸入するため、CBD事業を行う企業10社以上に問い合わせると「葉と穂から抽出し、茎と種は捨てている」との回答だった。CBDに関する多くの論文を読み、茎と種からはCBDはほぼ抽出できないことが分かった。その後リサーチを重ね、植物由来ではなく有機化学合成を用いることにたどり着いた。欧州は日本と同様に葉から抽出した成分は使用禁止で、主に有機化学合成のCBD成分が採用されている。安全な有機化学合成CBD原料を生産しているチェコの企業に出合って販売代理店契約を交わし、日本で100%合法のブランド「ワララ」を立ち上げることができた。全製品の研究開発、製造は日本の工場で行なう国内産ブランドであり、原材料の生産元や品質を提示し、会社として透明性が第一に重要であると考えている。」


2021年3月11日 WWD

「国産CBDブランド「ワララ」 合法大麻ビジネスは日本でも浸透するのか」より引用


 

100%合法であることを重視し、植物由来でなく有機化学合成の成分を使うことにしたというお話ですが、「会社としての透明性が第一に重要」というお考え、私も大変共感します。


ビューティー&ウェルネス製品は自分のウェルビーイングのために使うものですので、消費者として、これを持っていたら大麻取締法違反で捕まるかも・・・などという心配は持ちたくないものです。100%合法であると分かってはじめて、気持ちよくCBD製品の効果を楽しめると思います。


グローバル化している美容の世界で、消費者から見ると、アメリカで普通に使えるCBD製品、雑誌で見てすごく興味があるのに、なぜ日本で使えないの??と不便に感じることもあると思います。しかし、法律は国により異なりますので、この壁を乗り越えるのはそうそう簡単なことではありません。


そういう中で、違法かもしれない製品を輸入して日本のユーザーに届けるという、安易な手段を選ばずに、有機化学合成原料で100%合法な製品を作るという「解決策」を打ち出してくださったのが立派だなと思います。おそらく、安易な輸入と比べると、手間もコストもかかったのではないかと思いますが、本当にユーザーのことを考えているからこそ、チャレンジしてくださったのだろうと思います。


これからもWALALAに期待・注目したいと思います。



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